Stripeのクーポン機能で設定できることや気をつけたいことをざっくりまとめました。
1〜2年放置すると、機能がどんどん増えていくので、定期的にまとめていこうと思います。
Stripeのクーポンについて仕様を確認する
クーポンを作成する前に、意識しておきたいポイントが1つあります。
1顧客 / 1支払い / 1定期支払いにつき1クーポンのみ設定可能
クーポンの割り当てですが、1つのデータ・オブジェクトにつき1つしか割り当てができません。
そのため、複数のクーポンを一度の支払いで適用するような決済フローは構築できないことに注意してください。
複数の支払いや定期支払いに個別にクーポンを割り当てることは可能ですが、Stripe Checkoutを使っての実装はすこし工夫が必要かもしれません。
名前とIDを設定する
クーポンを発行する際、まず名前を入力します。IDも指定できますが、自動生成してくれる部分ですので、スクリプト側でgrepやfilterしたい場合を除いては空欄で良いと思います。
なお、名前は領収書や請求書にも表示される項目ですので、わかりやすく短い表現をお勧めします。
割引タイプを指定する
Stripeではクーポンの割引を「割合」と「固定金額」から選べます。
固定金額の場合、通貨を指定する必要もあります。
対象商品を指定する
[特定の商品に適用]をオンにすると、指定した商品に対してのみクーポンを設定できます。
複数登録できますので、自社サービスの特定プランのみ指定することも可能そうです。
ただし、商品単位での登録のため、「この商品の、年額料金のみ適用」という使い方はできません。
定期課金の割引期間を設定する
定期課金の割引期間は、[無期限][1回限り][複数月]の3種類から選べます。
引換回数を制限する
期間限定セールのように、クーポンに有効期限や引換回数を制限することができます。
ただし、ここでは「全体での利用期間」や「全体での使用回数」のみ指定可能ですので、「1顧客1回のみ」のような設定はできません。
クーポンコードを発行する
ここまででクーポン自体は作成できました。
管理画面からの操作で個別にクーポンを顧客に設定するだけであれば、あとは作成したクーポンを割り当てるだけでOKです。
が、購入フォームなどでユーザーがコードを入力してクーポンを適用させたい場合、クーポンコードを発行する必要があります。
Stripe Billingのアップグレード必須(初期費用なし)
この機能は、Stripe Billingの有償ユーザーになる必要があります。
とはいえ、Stripe Billingのアップグレードを行っても、実際に定期支払いの請求が発生しない限りはStripeから請求されることはありませんので、アップグレード自体は気軽に行えます。
複数コード発行OK・最小注文額や対象顧客の指定が可能
クーポンコードのコードは自分で入力して設定できます。これだけで全ユーザーが利用できるようになるのですが、利用できるシーンを個別に設定できるようになっています。
対象顧客が1つしか選択できませんので、特定カテゴリの顧客にのみクーポンを発行したい場合、スクリプトを組んでまとめて発行する方がよいかもしれません。また、その場合WebhookとCRMサービスのAPIを組み合わせるなどして、顧客へのDM送信も自動化してみるとよいかなと思います。
利用シーンの制御可能。しかし適用方法に要注意
クーポンの対象商品や期間・ユーザーなど、ECのSaaS / ASPに負けず劣らずの細かい設定がStripeのクーポンでは可能です。
ただし、複数のコードを割り当てたい要件が出た場合、コード側で多少頑張る必要がある点には注意が必要です。